人体と雷害

国内では毎年何人かの人が直接雷撃を受けて死亡しています。比較的広い平地で付近に高い建築物、構造物、樹木等の無いグランド、水田、平地の道路、広場等で雷撃にあう人が多くなっています。

人体にインパルス電圧が加わったとき人間はどうなるか?感電による人体への影響は電圧値よりもむしろ人体に流れる電流値の大きさにより左右されます。

電流の大きさと感電の程度

電流が直流か商用周波か、それとも高周波かインパルスとかで、感電の程度は異なります。商用周波の電流が人体に通じた場合を見ると、実効値1mAではただ感ずるというにすぎませんが、5mAでは相当痛感を覚え、10mAでは耐えられないほど苦しく、20mAでは筋肉の収縮がはげしくなり、自らの力では回路に触れた手が離せなくなります。さらに50mAでは相当危険となり、100mAでは致命的になります。

人体の抵抗と危険電圧

人体の電気抵抗は電源にふれる皮膚の乾湿の差および電圧の値によって変化します。電圧50V付近で手の乾いているとき、人体の抵抗(手-足間)は5000Ω、湿っているときは2000Ωという程度です。また電圧が高くなると人体の電気抵抗は小さくなります。 また交流、直流の違いによる人体の抵抗は、低い電圧(100V以下ぐらい)において差があり、直流に対する抵抗のほうが大きくなります。

電磁誘導の安全限界電圧

電力線が1線地絡した場合、付近に一般公衆通信線があると電磁誘導電圧が発生し、通信線保守員および使用者に電撃を与える可能性があります。そのため電磁誘導電圧は制限値が430Vと誘導調整委員会によって決められています。